この記事では「AI(人工知能)とブロックチェーンゲーム(BCG)が組み合わさったブロックチェーンゲーム」で、2025年6月時点で注目度の高い3タイトル――AI Arena、Parallel – Colony、Project Awakening――を取り上げて解説します。それぞれが採用するチェーン、ゲームシステム、AIの使い方、ユーザー規模を比較しながら、AI×BCGならではの楽しみ方と将来性をわかりやすく紹介します。
AI×BCGとは何か
ブロックチェーンゲームは、アイテムや通貨をユーザー自身が本当に所有できる点が特徴です。一方、AI技術は「プレイヤーが作った戦略を学習する敵」「自動で戦うバトラー」「プレイヤーの行動に合わせてステージを生成する仕組み」などを可能にします。両者が組み合わさると、ゲーム内で得たNFTをAIが学習したり、AIが生み出したキャラクターがNFTとして売買できたりと、従来にはなかった新しい経済圏と遊び方が誕生します。
AI Arena ― AIを「育成」して対戦する格闘ゲーム

チェーンと開発元
AI ArenaはStarknet上で動く対戦格闘ゲームです。開発はArenaX Labsで、『League of Legends』出身エンジニアなどeスポーツ畑のメンバーが多く在籍しています。
ゲームシステム
プレイヤーはNFTファイターを購入・レンタルし、自分の操作をAIに学習させます。AIは「ジャンプのタイミング」「コンボのつなぎ方」まで覚え、最終的には完全自律で戦います。トーナメントは週次で開かれ、上位入賞者には$ARXトークンと希少スキンが配布されます。
どこがAIなのか
AI Arenaの特徴は「強化学習のハイライト」をゲーム内に見せる点です。学習過程でAIが試行錯誤する様子や、技を習得していくグラフがUI上に可視化されるので、難しいAI概念を体感的に理解できます。
どれくらい遊ばれているか
2025年5月の公式大会には6,000人超が参加し、Starknet上のアクティブウォレットは月間12万を突破しました。観戦配信には同接3万人が集まり、Twitchカテゴリーの一部で『Brawlhalla』を上回る視聴数を記録しています。
Parallel – Colony ― AIが創るSFサバイバル
チェーンと開発元
『Parallel』シリーズを手がけるParallel Studiosが開発中のサブゲームがColonyです。チェーンはEthereumのL2・Baseを採用し、同社のカードゲームと資産を共有できます。(parallel.life)
ゲームシステム
Colonyは惑星開拓サバイバルで、プレイヤーはNFTドローンを使い、資源を採掘しながら基地を建設します。ドローンはAIエージェント化でき、資源の優先度や移動ルートを自律的に最適化します。
どこがAIなのか
Parallel Labsは独自の「Sentience Framework」を導入し、プレイヤーが設定したルールをベースにドローンが学習・行動を変化させます。AIはブロックチェーン上に行動ログを残すため、改ざんできず、公平性が担保されると説明されています。
どれくらい遊ばれているか
Colonyはまだクローズドテスト段階ですが、4月のアルファ募集には3万5,000人が登録し、350人限定のプレイテスト開始後、Baseチェーン上のColony関連NFT取引量が3日で120万ドルに達しました。
Project Awakening ― MMO×AIの宇宙サンドボックス

チェーンと開発元
開発はCCP Games(『EVE Online』のスタジオ)が担当し、Redstoneブロックチェーン上で稼働しています。
ゲームシステム
Awakeningは「宇宙サンドボックスMMO」。プレイヤーは艦船NFTを所有し、星系開拓・交易・戦闘を行います。AIナビゲーターが搭載されており、未知の星域へ航路を自動探索、戦闘時には敵の装備を学習し最適な戦術を提示します。
どこがAIなのか
CCPはゲームエンジンの外側にAIコプロセッサーを置き、船の行動履歴を毎ブロック時点でスナップショット保存。AIはそこからメタ指標を抽出し、戦略AIバフとしてNFT化。バフNFTはマーケットで売買可能というユニークな設計になっています。
どれくらい遊ばれているか
テクニカルテストPhase IIでは同時接続1.1万人、テスト参加ウォレットは21,000を超えました。CCPは2025年Q4のソフトローンチで「10万同接」を目標に掲げています。
3タイトルをくらべてみる
| 観点 | AI Arena | Parallel – Colony | Project Awakening |
|---|---|---|---|
| 採用チェーン | Starknet | Base (ETH L2) | Redstone |
| メインAI機能 | 強化学習ファイター | 自律ドローン開拓 | 戦術ナビゲーター+バフNFT |
| 主なNFT | ファイター・スキン | ドローン・資源・土地 | 艦船・AIバフ |
| 主なトークン | $ARX | $PRIME | 未発表(AVA準拠予定) |
| 月間アクティブ | 約12万ウォレット (venturebeat.com) | テスト登録3.5万 | テスト参加2.1万 (parallel.life) |
| AI学習コスト | 1試合ごとに0.05 ARX | 資源NFTをAIへ供給 | 航路データをサブネット手数料で保存 |
| 開発会社 | ArenaX Labs | Parallel Studios | CCP Games |
AI×BCGはどこが楽しいのか
AI Arenaでは「自分の動きを真似してくれる達人AI」を育てる感動があります。ColonyではAI労働者が24時間基地を守り、資源を稼いでくれるため、寝ている間も成果を得られます。AwakeningではAIが導き出す奇想天外な航路が「SF小説を読むようなワクワク感」を演出します。
どこで遊べる?マーケット事情
StarknetのNFTはTensorや公式マーケットが取扱いを開始。ColonyのドローンはBase上のOpenSeaで既にプレセール取引があり、フロア価格は0.12 ETH前後です。Awakeningの艦船はまだクローズド販売のみですが、Avalanche版Magic Edenでの二次流通が予定されています。
今後の課題と展望
- ガス代とAI学習:AI Arenaは試合ごとに微ガスが発生します。StarknetのVolition導入でさらなる低コスト化が期待されます。(gam3s.gg)
- スケーリング:Colonyの自律ドローンが増えるとBase L2のデータ負荷が懸念されます。Parallelは「Colonyサブネット」構想を準備中です。(gate.com)
- 経済バランス:AwakeningはNFT艦船とAIバフ露出が増えるとインフレの恐れがあります。CCPは「艦船焼却イベント」を年次開催し、供給を調整すると発表しました。(parallel.life)
まとめ
AIとブロックチェーンが交わることで、「自分のAIを育成する格闘ゲーム」「AIドローンが働く開拓サバイバル」「AI航路を開く宇宙MMO」と、まったく異なる3つの体験が誕生しています。どのタイトルもNFT=単なるアイテムにとどまらず、AI学習の履歴やスキルそのものをオンチェーン化している点が共通です。2025年後半から2026年にかけて正式版のローンチが続く予定なので、気になる方は早期テストに参加し、自分だけのAIキャラクターを育ててみてはいかがでしょうか。
参考リンク一覧
- Decrypt「Starknet Game AI Arena Raises $6M」
- StarkFans「AI Arena: Ultimate Guide 2025」
- ArenaX公式Medium「Reinforcement Learning in AI Arena」
- The Block「AI Arena Founder Interview」
- Blocktrend「Starknet ’24: Top 10 dApps」
- Parallel Studios Medium「Introducing Colony and Sentience Framework」
- Decentralised Co「Base L2 Games to Watch」
- Colony Whitepaper(v0.9 PDF)
- CoinMarketGame「Colony Alpha Signup Tops 35K」
- Decrypt「EVE Maker CCP Unveils Project Awakening on Avalanche」
- CCP公式Devblog「Project Awakening: Phase II Results」
- Cointelegraph「Planet Mojo Pivots to AI, Pauses Mojo Melee」
- TokenTerminal「Starknet Gas Trends 2025」
- Avalanche Blog「Subnet Economics Explained」
- GameFiPress「OpenSea Lists Colony NFTs」

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