以前公開した記事で、少しだけAutonomous World(自立型世界)について触れました。

そちらの記事ではふわっとしたことしか書いていなかったので、この記事では、自立型世界というブロックチェーンゲームの種類について、歴史や事例をより詳しく解説してい右シリーズを始めようと思います。
今回の記事では、Autonomous Worldsの定義について取り扱います。
なぜAutonomous Worldsを作りたいのか?
この質問は、理解できる人とできない人がいるのですが、理由は簡単で、「作りたかったから」です。
元々はふわっと「自律的に動き続ける別の世界を作れたら面白いだろうなぁ」と考えることがある人は結構いたらしく(かくいう筆者もそういうものには賛同できる一人です)、そのような試みはあったのですが、これを完成させることは今まで不可能でした。そして足りなかった最後のピースが、ブロックチェーンだったのです。
ブロックチェーンとスマートコントラクトの仕組みが生まれたことで、理想的なAWが作成することが理論上できるようになりました。なので、それをやりたい開発者が、それの実現を見たい人から出資を受け、作成しているというという状況です。
Autonomous Worldsの定義
Autonomous World(AW)は、2023年に0xparcに所属していたludensという人物(現在はRedstoneやMUDを作成しているLatticeに所属)によって提唱されました。
その記事では、まず「ワールド」を定義し、次にDigesis(ダイジェシス)という状態を定義しています。
Digesticな状態とは、何らかのものが、その「ワールド(ここでは、一定のルールに従って構築された世界、および世界観だと思ってください)」に属していることを意味します。
例えば、ハリーポッターの物語には、ハリーポッター含むシリーズに登場するものは全てダイジェスティックなものであり、関係ない我々や、例えば別作品のものは第ジェスティックでないものにあたります。
また、ワールドには明確に境界線があるものとないものがあり、例えば「日本」というワールドはざっくり「日本国憲法と法律の適用範囲内」と言え、これは明確な境界線がありあります。境界線がないワールドとしては、「あるアイドルのファンの界隈」などが該当します。
さて、AWはどのようなワールドかというと、「境界線がきっちり決まっており、それはプログラミングのコードによって規定」されています。
例えば国は、法律や憲法の効力が適用されている領域であって、その中にいるすべての人間がそれに含まれますが、法律や憲法は物理的な抑止力を持たないので犯罪が行われることもあります。
これに対し、プログラムコードによって行える動作が規定されているソフトウェアやネットワークは、コードによって書かれたルールに基づいた動作しか行えないので、「やってはいけないこと」はそもそも絶対にできないように設計することが理論的には可能です。
ここで注目すべき違いは、土台が物理的なものか、電脳的なものかという点です。
物理的な世界における絶対的なルールは、物理現象です。
しかし電脳的な世界における絶対的なルールは何かというと、その電脳世界上のコードによって、プログラミングすることによって自由に規定できるのです。
AWは、物理的でなく電脳的な世界、ブロックチェーン上のスマートコントラクトをもとにしている世界です。なので、コードの組み方によってすべての動作を規定できます。(というか電脳的な世界はすべてそのようにできています。)
この理由は、やっていいことといけないこと、つまり「その世界でできることリスト」を完全に作成する側が管理する必要があったからです。
さて、次にAWはブロックチェーンを使用しないといけない理由について説明しましょう。
ブロックチェーンが最後のピースだったと説明しましたが、その理由はブロックチェーンが「完全に自律分散しており、管理者の存在しないインターネット上に構築された電脳的なプラットフォーム」だったからです。
そもそも、管理者が存在している世界の上ではAWは実現できません。その世界は自律的(Autonomous)ではないからです。なので、管理者のいない状態で、存続し続けるプラットフォームが必要でした。その要件にぴったりだたのが、自律的に存続しスマートコントラクトによってプログラム可能になっているプラットフォーム、ブロックチェーンだったのです。
この特徴は、元のブログでは以下のように表現されています。
「AWは太陽系の惑星に似ているが、これは物理的なものでなくデジタルなものである。〜(中略)〜さらに、誰かが彼らの世界を信じるのをやめても、火星の岩や砂漠は存在し続ける。 誰も火星の「プラグを抜く」ことはできない。」
自立型世界は、誰かによって削除されたり変更されない、ということですね。
ブログでは、AWは以下のように定義されています。
「自律的世界には、明確なダイジェティック境界があり、形式化された導入規則があり、世界を存続させるための特権的個人は必要ない。」
少し難しいので分かりやすくすると、「AWには、明確なダイジェティック境界、つまり世界の中と外がしっかり分けられており(インターネット上に構築されており)、形式化された導入規則がある、つまりルールを追加する手段が明確になっており、世界を存続させるための特権的個人は必要ない、つまり管理者を必要としていない」。これらを満たす存在AWだとされています。
つまり、ブロックチェーン上で動きがすべて規定される=すべてスマートコントラクトだけで構成されている必要があり、その点を持ってフルオンチェーンゲームとも呼ばれることがあります。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます!
今回は、原点であるludensの記事も見ながらAWの定義について、ある程度分かりやすく噛み砕いて話してみました。
次回はAWの実例について紹介する予定です。

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