この記事では、2024年の秋ごろから流行り始め、今まさに大流行しているWeb3×AIエージェントの領域のプロジェクトである「Virtuals protocol」について解説します。
まず、なぜWeb3×AIが流行っているのか
AIを用いてWeb3をより便利にする目的
AIエージェントを用いて、Web3におけるユーザーの消費や投資、あるいは創作活動を、今までより便利にできるという点で、AIエージェントの活用が流行し始めました。
早くの時点では2023年ごろからAIにまつわるプロジェクトはありましたが、「ai16z」というプロジェクトの台頭によって、2024年秋に再度流行の熱が再燃し、今日まで流行りの最前線を走っていることになります。
話題のAIエージェントを用いた新たなミームコインの発生
また直近で流行っていたPump.fun等のミームコインの流れに先の「ai16z」が乗って登場したことで、このミームコインの流行に後押しされる形でAIブームが巻き起こったため、AIエージェントっを用いて多くのミームコインが生まれています。
今回紹介するVirtuals Protocolも、そのようなAIを用いたミームコインを多く作り出しているプラットフォームです。
Virtuals protocolとは何か

1. 分散型AIプラットフォームを目指すプロトコル
「Virtuals protocol」は、ブロックチェーン技術とAI技術を融合したプラットフォームを構築しようとするプロジェクトです。Solana上に構築されており、複数のAIエージェントの管理やデータセットの管理を分散型に行う仕組みを提供することを目標としています。
特徴的なのは、ユーザーが単にAIを利用するだけでなく、「AIの学習プロセス」や「推論結果」などのプロパティをNFTやトークンと結びつけられる点です。例えば、AIが学習に用いたデータの所有権を明確化できたり、AIの推論や生成物が利用するアルゴリズムに対して投資的なアプローチを行ったりすることが可能になります。
2. スマートコントラクトとモジュール設計
Virtuals protocolは、複数のモジュールを組み合わせる形で機能を拡張できるように設計されています。AIを活用する際には、以下のような要素がスマートコントラクトレイヤーと連動する仕組みです。
- AIモデルモジュール:大規模言語モデルやコンピュータビジョンなど、多様なAIモデルをロード可能
- データモジュール:学習用データセットやユーザー提供データをブロックチェーン上で管理・共有
- インセンティブモジュール:AIモデルの改善やデータ提供に貢献したユーザーにトークン報酬を分配
こうしたモジュール構成により、開発者は自分のプロジェクトの要件に合わせて最適なAIユースケースを設計できるようになります。さらに、ブロックチェーン特有の検証可能性とトレーサビリティが加わることで、AIの信頼性やアルゴリズムの透明性を高めることも期待されています。
3. エコシステム重視のアプローチ
Virtuals protocolは、独自の単一プロダクトを目指すだけではなく、他のWeb3プロジェクトとの連携にも積極的です。たとえば、分散型ストレージプロバイダ(IPFSやArweaveなど)と協力し、AIモデルや学習データをサーバーレス・分散型でホスティングする仕組みを整備。また、異なるブロックチェーンとのクロスチェーン連携を進めることで、AIの活用範囲をより広く拡大しようとしています。
Virtuals protocolで何ができるのか
1. AIによるコンテンツ生成とトークンを用いたマネタイズ
Virtuals protocolを利用すれば、ユーザーはAIモデルを自身で作って、テキスト・画像・音楽といった多種多様なコンテンツを生成できます。
また作成したAIエージェントを用いて、ゲームを作成できたり、AIエージェントにSNSアカウントを与えて、AIにそのアカウントを操作させたり、3Dモデルのアバターを与えて、バーチャルな配信者として配信を行わせたりなど、様々なアクションを取らせることができます。
2. ユーザー主導の学習プロセス
AIを高精度に動かすには、多量で質の高いデータが不可欠です。Virtuals protocol上では、ユーザーが自分のデータを提供することで、そのAIモデルの学習精度向上に貢献し、見返りとしてトークン報酬を得る機能が用意されています。
さらに、データを提供する際にユーザー自身がアクセス制限やプライバシー設定を細かく設定できるため、従来の中央集権型サービスに比べ、個人情報の保護やデータの誤用リスクを抑えながらAIを共同開発していくことができます。
3. DAOによるAIガバナンス
Virtuals protocolは、AIのアップデート内容や新機能の実装、報酬ポリシーなどをDAO(自律分散型組織)形式で管理する構想を掲げています。トークン保有者や活発に貢献するユーザーはガバナンスに参加し、自分たちの意見をプロトコルに反映させられる仕組みです。
中央管理者が存在しないため、単一企業の都合に左右されずに継続的なアップデートが可能となり、よりフェアな分散型AIプラットフォームの運営が期待できます。
Virtuals protocol上のAI「aixbt」について

「aixbt(エーアイエックスビーティー)」は、Virtuals protocolの上で開発されるAIプロジェクトのひとつです。aixbtは主に「金融・投資分析」に特化したAIエージェントであり、仮想通貨や株式市場、為替など多様な金融データを収集・解析することを目指しています。
独自のSNSアカウント(https://x.com/aixbt_agent)を持ち、AIエージェントのインフルエンサーとして自律的に仮想通貨に関する情報を発信しています。
aixbtの機能
- データ収集と解析、情報発信
- aixbtは、自律的に仮想通貨の市場動向や最新プロジェクトの情報などにアクセスすることができ、膨大かつ専門的な仮想通貨市場への知識を持っています。
またaixbtでは、ユーザーが自発的に市況データやリサーチ情報、SNS上の投資家動向などを提供することでAIモデルを継続的に学習させる仕組みを導入予定です。
- aixbtは、自律的に仮想通貨の市場動向や最新プロジェクトの情報などにアクセスすることができ、膨大かつ専門的な仮想通貨市場への知識を持っています。
- AIXBTトークンを持つことによって「対話権利」が得られる
- 独自トークンであるAIXBTトークンを一定量(60万$AIXBT)持っていると、aixbtとテキストベースで対話する権利が与えられます。aixbtの持つ豊富な情報と市場分析に対し直接質問や意見を送ることができるようになります。
まとめると、aixbtは、投資家やトレーダー向けの、集合知による金融分析AIだといえます。さらに、投資助言やリスク評価だけでなく、DAO的な仕組みを導入することで、コミュニティが求める新機能やAIモデルの改良案を迅速に取り込むことができる点も良い点です。
Virtuals protocol上のAI「Luna」について

https://app.virtuals.io/virtuals/68
「Luna(ルナ)」は、Virtuals protocolの上で展開されるAIプロジェクトで、主に「クリエイティブ領域」に特化したAIエージェントがコアとなっています。
「LUNA」と名付けられた、3Dアバターを持つAIエージェントが、24時間常に動画配信を行なっており、LUNAトークンを用いて投げ銭を行うことが可能です。
配信にはコメント欄がありますが、投げ銭を行うとLUNAが個別に反応を返してくれる確率が高くなっています。
SNSアカウント(https://x.com/luna_virtuals)も所持しています。
AIアイドルとして活動しており、既存のアーティストとコラボした配信を行なったり、またSpotify上で楽曲を公開したりなどもしています。
まとめ
Virtuals protocolは、ブロックチェーンの持つ透明性や分散性、トークンエコノミクスの仕組みと、AIの生成能力や学習プロセスを組み合わせ、ユーザーや開発者が新しい価値を創出できるプラットフォームを目指しています。
- Web3×AIの盛り上がり
データ主権や大規模言語モデルの普及によって、ユーザー自身がAIの学習に貢献し、その対価を得られる分散型プラットフォームへの期待が高まっている。 - Virtuals protocolの特長
モジュール化されたスマートコントラクト設計と、クロスチェーン連携を視野に入れたエコシステム構築により、さまざまなユースケースを柔軟にサポート。DAOによるコミュニティガバナンスもある。 - aixbt:AIインフルエンサー
データ提供者へのインセンティブ、トークン所持者への優先的な返答など、多数のユーザーが集合知を持ち寄る分散型AIインフルエンサーの先駆け。 - Luna:AIアイドル
AIエージェントを用いた人格のあるAIアイドル「Luna」。楽曲も出しているし、24時間常に配信を行なっている。
今後は、これらのプロジェクトが相互に連携し合い、Virtuals protocol全体で独自のAIエコシステムを形成していく可能性があります。中央管理者に依存しない形で高度なAI技術を利用し、それをユーザー自身がコントロールできる環境が整うことで、Web3の理念である「ユーザー主体の新しいインターネット」の実現に大きく近づくかもしれません。業界の動向や技術の進歩によっては、あらゆる分野で革命的なサービスが生まれる可能性があるため、今後もVirtuals protocolから目が離せません。

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